三国志 第5巻 孔明の巻

  • 吉川英治(著)

定価 ¥1,650 税込

内容紹介

三国志の定番、吉川英治の名作を、単行本で大きな活字で味わいたい、という読者の要望に応え、全10巻を刊行。

美しさ、リズム感、臨場感のある文章と、スケールの大きな構想は、読者をぐいぐい引き込んでいく魅力があり、成功し、失敗し、泣き、笑い、苦労する登場人物の姿には、生きるヒントがあふれています。 初めて吉川文学に触れる人は、読書がますます楽しくなることでしょう。 かつて胸躍らせて『三国志』を読みふけっていた人には、再びあの感動を、読みやすい大きな文字でお届けします。

 

内容紹介

強大な組織が崩壊するのは、どんな時か。その答えが、伝統ある名門・袁紹が滅んでいく過程に、つぶさに描かれている。

曹操は、袁紹が拠点としていた城に猛攻撃を加えていた。しかし、兵の犠牲が増えるばかりで揺るぎもしない。重臣が曹操に進言する。

「この城は胡桃のように外殻は堅固ですが、中身は虫が食っています。やがて亀裂が入るのを、悠々待つべきではありますまいか」

袁紹の家臣団に、内輪もめが絶えないことは、他国にまで知れ渡っていたのだ。どんなに経済力、軍事力を持つ大国であっても、そこを守る人間に不和が生じたら、長続きはしないのだ。 劉備は実に弱い。戦えば負け、家臣はちりぢりに敗走する。それでも心を一つにして、再び結束する。この強固な「人の和」が、やがて曹操に脅威を与える大国「蜀」を築き上げていくのである。

1巻2巻3巻4巻6巻7巻8巻9巻10巻も好評発売中。

目次

孔明の巻

関羽千里行/五関突破/のら息子/古城窟/兄弟再会/于吉仙人/孫権立つ/霹靂車/溯巻く黄河/十面埋伏/泥魚/自壊闘争/邯鄲/野に真人あり/遼西・遼東/食客/檀渓を跳ぶ/琴を弾く高士/吟嘯浪士/軍師の鞭/徐庶とその母/立つ鳥の声/諸葛氏一家/臥龍の岡/孔明を訪う/雪千丈/立春大吉