「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」という一文で知られる、古典文学の名著『歎異抄』。
司馬遼太郎や遠藤周作、西田幾多郎など、著名な文化人や哲学者らの愛読書としても知られています。
『歎異抄』の何が、日本人に、生きる希望と癒しを与えてきたのか。
ヨーロッパの哲学者、文学者、キリスト教伝道者にまで衝撃を与えたのは、なぜか。
『歎異抄』が初めてアニメ映画化されるほど、ブームが到来している今、『歎異抄』の魅力を、『親鸞聖人を学ぶ』の著者が語り尽くします。
内容紹介
執筆者プロフィール
目次
第１部 人は、なぜ、これほどまでに、『歎異抄』に魅了されてしまうのか
第一章 明治の陶酔
・近代化に戸惑う青年
・東京で仏教改革、始まる
・京都の哲学に流れる『歎異抄』
第二章 大正の流行
・親鸞ブームに火がつく
・日本の有頂天
第三章 昭和の敬慕
・戦火に燃ゆ『歎異抄』
・戦後も親鸞聖人への関心、高まる
第四章 平成の曙光
・ヨーロッパを塗り替えた一冊
・欧州から来た真宗布教使来るべき恒久平和のために
理解を深めるための語句解説
第２部 映画「歎異抄をひらく」シナリオ
第３部 『歎異抄』が誕生するまで
- なぜ、親鸞聖人は、九歳で出家されたのか
- なぜ、釈迦は、王位を捨て修行者になったのか
- なぜ、仏教には、多くの宗派があるのか
- 親鸞聖人は、比叡山で、どんな修行をされたのか
- 煩悩を退治して、覚りを開くことができるのか
- なぜ、「親鸞こそ偽善者だ」と悲泣されたのか
- 親鸞聖人は、なぜ、山を下りる決意をされたのか
- 「弥陀の誓願」を明らかにされた法然上人
- なぜ、「弥陀の誓願」を説くと弾圧されるのか
- 末法の世になると、何が変わるのか
- なぜ、親鸞聖人は肉食妻帯を決行されたのか
- 比叡山や興福寺は、なぜ、浄土宗を恐れたのか
- ついに、日本仏教史上、空前絶後の弾圧が起きた
- 親鸞聖人は、越後へ流刑
- 関東で、精力的な布教をされた親鸞聖人
- 山伏弁円が、明法房に生まれ変わる
- 京都へ戻り、著作に励まれる親鸞聖人
- 唯円が泣く泣く『歎異抄』を書いたのは、なぜか
