私が『光に向かって100の花束』を手にしたのは、1、2年前のことでした。
最初に見た時には「どういうこと?」と思ったのですが、読んでいるうちにそんな問いを忘れ、どんな人生論よりもためになるこの本は、私の大切な1冊となりました。
愛読者カードを送り、自分の気持ちを書き表そうとしましたが、書き切れなかった気持ちや、何度も読んでいるうちにふえていった気持ちがあり、その思いを今ここに書けてとてもうれしく思っています。
私は今、小学校6年生です。来年には中学校に入ります。
人一倍負けず嫌いの私は、中学校に入る前だということもあり、運動がだめなので何とか勉強だけでも人に勝とうと常に思っています。
でも、いざテストになると、どうしても一番の人に少しの差で負けてしまいます。とてもくやしいのですが、この差はどうにもならないのです。くやしい、くやしいと思っていると、ちりがつもって山となり、いつものテストに対して、自分でも知らない間に「かんしゃく持ち」になってしまったのかもしれません。
そんなある日、私は、いったい何回目でしょうか、『光に向かって100の花束』を読みました。
その中の「かんしゃくの、くの字を捨てて、ただ感謝」と「『ああこれで、ぼくは、英国人の誇りをキズつけないですんだ』彼の誇りとは……」がスゥーと心をやわらげてくれました。テストは何も悪くない。私が実力を出し切れないだけなんだ。もっと勉強しよう、と思うようになりました。
しかし私は、かんしゃくの「く」の字を捨てようとはしましたが、ブラウンの気持ちがわかりません。もし私が彼の立場だったら、きっと彼のしたやさしいことが出来なかったと思います。
しかし、文章の中の「他人の不幸を願い、友の失敗を喜ぶ人の世に、なんと奥ゆかしい友情だろうか」という一文に私は感動しました。そして、これからは良きライバル、良き友として、あの子と仲よくなろうと思いました。
ところで、私には1歳ちょっとの妹がいます。妹が今の私ぐらいになったら、彼女にも読ませようと思います。心から、この本にも、作者の方にも、1万年堂の皆様にも感謝します。本当に、ありがとうございます。