「自分の子供は絶対に自分で育てたい」
私は結婚した当初から強くそう思っていました。そして、子供にも恵まれ、子供が生まれる少し前に専業主婦となり、六年経ちました。しかし、専業主婦でいる事に、時には疑問をもちながら今に至っていました。そうした中、『輝ける子』に出会い、私が選んで歩いてきた道は、全く間違ってはいなかったと確信することができたのです。この本に書いてあること全てが、すーっと心の中に入り込んできました。
思えば、自分が母親との関係が希薄のまま育った事が、何より専業主婦の道を選んだきっかけでした。今でこそ良い親子関係ですが、幼少時代、両親が働いており、両親になつけず、すっかり祖父母っ子になってしまっていたのです。このようなことがあって、母も戸惑っていたのだったと思います。そういう母の心境が更によくわかりました。その気持ちをなるべく受け取めねば、そして、同じ思いを我が子にはさせてはいけないという思いで、子育てをしてきたように思います。しかし、私の子供への注意の仕方は、母そっくりになっている事も事実でした。ひとつ違うのは、怒りっぱなしではないということです。例えば夏休み、遊ぶ事は起きると同時に始めるのに、宿題は、書いて、そめて、といちいち言わないと、子供はやってくれません。そんなことで、私の思い通りにならない子供に八ツ当たりして、怒鳴ってしまうのです。あー、また言い過ぎた、ちょっと遊んであげよう、そしてやさしい言葉をかけるくり返しの毎日でした。こんな我が子ですが、学校での評価は、え?と思うようなことが並べられていたりして、頭の中で疑問符が踊り出すのです。家では言いたい放題のこの子が、こんなふうだなんて……。そこでまた、親子関係ができているから自己主張できる、の言葉に触れ、またまた納得したりして、気持ちを落ち着かせて頂きました。
ラストページ、「おじいちゃん、おばあちゃんの心得」は、強く印象に残りました。息子をひいきにしては決していけない、まさに、こういう考えのできる親になっていきたいと痛感したのです。なぜなら、婿を迎え実家に同居している私としては、将来、人一倍気を付けなくてはならない事と思ったからです。なぜに親たちは、子供の配偶者ばかりを悪く評価したりするのかと、疑問に感じていました。動物の子育てのように、早い時期に子供をつき離すことが、いかに大切か思い知ることにもなりました。子供は子供、親は親、ひとりひとりの人生なのです。かわいい、かわいいと、思い続ける時間が長過ぎるばかりに、ちょっとした事でも、失う事が大きく感じられてしまうように思いました。つまり、子離れが早く出来ている程、失うものは少なくて済むということです。それぞれの人生、私自身も、がんばって輝いて生きてゆきたいです。余計な言葉はいらない、そして、親の背がどんなことよりも大切と、教えて頂いたのですから……。
これから先、子供が成長してゆく上で、たくさんの人間に関わっていくことでしょう。そして、悪い方向へ向かっても、誰のせいでもない、その子の受け止め方ひとつとわかりました。それが、「いっくら努力しても走れない奴っているじゃん」につながったのです。あの時は出来なかったけど、今出来ればいい、どんな子にも、事情があっての仕方ない結果があると知りました。ただ、その時、一番の助言ができる親(人間)でありたいと思いました。
まだまだ続く、一年生と一歳の子供達の子育て、一人で育てることが間違いだったと気付きます。ちょうど、二人目の子供が生まれる前、母も専業主婦となりました。母が忘れてきたものを、おばあちゃんになった母と共に、ひとつひとつ見つけながら、毎日を送ってゆきたいと思うのです。今、孫と触れ合う母の顔が輝いていることが、嬉しくてなりません。
これまで、「どうして出来ないの?」と、何度言ったことでしょう。出来ないものは出来ない、この本を読んで、「がんばってるね」の言葉を、社会全体で使ってゆくことが、明るい未来へつながってゆく第一歩とわかりました。
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