未曾有の豪雨災害、被害に遭われた方には、心よりお見舞い申し上げます。
さらに猛暑が続いているようです。
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二宮金次郎の農村立て直し 妻の理解と温かさが、金次郎に、歴史に残る働きをさせた
昔も、洪水、飢饉等の災害があり、そのたびに先人たちは、大変な苦労を重ねて、今日の日本を築いてくれました。
かの有名な、二宮金次郎(尊徳)も、その一人です。
金次郎の名が今日まで残ったのには、どんな功績があったのでしょうか。
今号から数回にわたって、『新装版 思いやりのこころ』から転載いたします。
「二宮金次郎」というと、小学校の校庭に建つ銅像を思い浮かべる人が多いのではなかろうか。薪を背負い、本を読みながら歩く、あの子供の姿である。
貧苦に耐えながらも、一心に勉学に励んだことが、彼の将来を大きく変えることになった。百姓でありながら、小田原藩主・大久保忠真に見いだされ、「桜町領」の財政立て直しを命じられたのだ。
桜町領は、土地がやせており米の収穫量が少ない。それでも年貢の取り立てが厳しいので、村から逃げていく農民が後を絶たなかった。今や、農地の半分以上が荒れ放題であった。
そんな桜町領の復興は、単なる財政再建ではなく、農民の生活を救うことを意味している。これまでにも多くの人材が派遣されたが、すべて失敗に終わっていた。武士にはできなかった難事業が、金次郎に託されたのである。
金次郎は、妻の心を気遣っていた。この大任を果たすには、家や田畑を処分して桜町領へ移り住まねばならない。うまくいって10年はかかるだろう。幼い子供もいるのに、果たしてついてきてくれるだろうか。
考え抜いたあげく、妻に決意を語った。
「殿様は、自分のような者を信じて重大な任務を与えてくださった。よほどの覚悟がなければ成就できない。そこで自分は、この二宮家の田地、家屋をすべて処分し、身命をなげうって努力する覚悟を決めたぞ。わが家を廃して、何百、何千の人々の苦しみを除くことができるならば、それで本望なのだ。
しかし、この気持ちは、おまえには理解してもらえないかもしれない。自分とともに、どんな苦労をしてもいいと思ってくれるならば、一緒に桜町へ行こう。だが、そんな苦労はしたくないと思うならば、実家へ帰ってもらってもいい。無理は言わないから、おまえの気持ちのとおりにしておくれ」
金次郎は、「黙ってついてこい」とか、「男は仕事が大事なのだ」「女に話しても分かるものか」などという態度をとっていない。
自分がどんな気持ちで、何をしたいのか。そういうことを、きちんと伝える努力をすることが、妻への思いやりであり、夫婦にとって大切なことではなかろうか。
妻に、迷いはなかった。
「これは意外なことを言われます。とても、あなたの言葉とは思えません。私は生家を一歩出て、あなたに嫁いだ時から、心は決まっております。あなたが水火の難を踏まれるならば、私も一緒に踏みましょう。殿様から命を受けたことは、あなた一人ではなく、私たち夫婦にとっての光栄ではありませんか。私だって、命懸けで、どんな苦労にも耐えていく覚悟です。どうぞご心配くださ
いますな。私も一緒に参ります」金次郎は、うれしかった。笑いながら、「おまえの言うことはもっともだよ」と言って、さっそく家財の整理を始めた。
夫婦は、飛行機でいえばパイロットと整備兵の関係に例えられる。
夫がパイロットなら、妻はそれを支える整備兵。安心してパイロットが飛べるのは、整備兵がいるからである。
歴史に残る金次郎の活躍は、妻の深い理解と温かい支えがなければ、到底、ありえるものではなかった。
妻と3歳になる息子を連れて桜町領へ向かったのは、金次郎、37歳の時であった。
(つづく)
書籍情報
『新装版 思いやりのこころ
~人はみなひとりでは生きてゆけない』
木村耕一 編著
定価:本体 1,100円+税
主な内容はコチラ
『HSCの子育てハッピーアドバイス』のイラストレーター 太田知子さんが書店を訪問
7月5日、『HSCの子育てハッピーアドバイス』のイラストレーター、太田知子さんが、大阪の書店を訪問しました。
訪れたのは、大阪市のブックファースト梅田2階店、MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店など。
太田さん自身もHSC(ひといちばい敏感な子)だったことから、書店員さんとの話にも熱が入り、各書店にサイン色紙をプレゼント。
ジュンク堂書店難波店では、話題書コーナーに、さっそく色紙を貼ってくださいました。
太田さんのオール手描きポスターもできました♪
色紙やポスターの写真はコチラ
↓↓↓↓↓
https://www.10000nen.com/topics/11607/?mm=390
書籍情報
『HSCの子育てハッピーアドバイス
~HSC=ひといちばい敏感な子』
明橋大二 著 イラスト 太田知子
定価:本体 1,200円+税
主な内容はコチラ
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