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【1万年堂通信】古典シリーズ最新刊、発刊します!『こころきらきら枕草子』(第392号)

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2020年の東京オリンピック・パラリンピックまで、あと2年となりました。

それにしても、“災害レベル”ともいわれるこの猛暑。
こんな時期に、アスリート、観客は大丈夫なのだろうかと思うほどです。

豪雨災害もまだ収まっていませんし、皆様、くれぐれもお気をつけくださいませ。

さて、間もなく、弊社から新刊を発売いたします。
夏休みの時期、読書感想文の題材としても、いかがでしょうか?

古典シリーズ最新刊、発刊します!『こころきらきら枕草子~笑って恋して清少納言』

『歎異抄をひらく』
『こころ彩る徒然草~兼好さんと、お茶をいっぷく』
『こころに響く方丈記~鴨長明さんの弾き語り』
に引き続き、古典シリーズの最新刊が登場します!

最新刊は、特に女性人気の高い「枕草子」です。

『枕草子』の秘密を知れば、私たちの生き方が変わります。
笑って恋した清少納言の心構えを知れば、どんな苦しみも、カラリと流せるようになるでしょう。

清少納言は、美しい日本の四季を、美しいと感じることができる幸せな人でした。
そして、根も葉もないウワサに傷ついても、人間関係に悩んでも、決して恨んだり、非難したりせず、常に前向きに乗り越えていきました。その力は、どこからわいてきたのでしょうか。

千年も日本人に元気を与えてきた『枕草子』の秘密を、分かりやすい意訳で解き明かしていきます。

今月末から、全国の書店に並び始めます。
お楽しみに!

書籍情報

『こころきらきら枕草子~笑って恋して清少納言』
木村耕一(著) 黒澤葵(イラスト)
定価:本体 1,500円+税

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主な内容はコチラ

二宮金次郎の農村立て直し 3 人の嫌がる仕事を進んで行う心掛け

荒れ果てた桜町領を復興するために尽力した、二宮金次郎の活躍を連載中です。

前号では、金次郎が人々の働きぶりを丁寧に見て、表面だけ取り繕っていた不心得者の誤りを正したエピソードをご紹介しました。

形だけでなく、働く人々の心をしっかりと見つめていた金次郎だからこそ、見抜けたことでした。

不正を見抜くだけでなく、精一杯働くその「心」を適切に評価もしていました。
地味な仕事をコツコツ頑張っている人に対し、金次郎はどのような声をかけていたのでしょうか。

『新装版 思いやりのこころ』から、転載いたします。

開墾作業には、他国からも多くの人が雇われてきていた。

その中に、「根っこの藤助」と呼ばれている60過ぎの老人がいた。1日じゅう、根っこばかり掘っているので、このあだ名がついたらしい。

若い者は、木の根っこを掘るのを嫌がっている。時間がかかるからだ。それよりも、草のみが生えている場所を選んで耕したほうが効率がいいし、評価してもらいやすい。

確かに、根っこばかり掘っている藤助は、普通の半分も働いていないように見える。そんな気兼ねがあるのか、休憩時間になっても、

「わしは年を取って力も衰えているので、若い者と一緒に休んでいたら、何の役にも立ちませんから」

と言って、休もうとはしなかった。

ある日、金次郎は、藤助を呼び出した。本人は、仕事の能率が悪いので叱られるのかと思って、びくびくしている。

金次郎は、笑顔で迎えた。

「おまえさんは、毎日、よく働くなあ。この数カ月間、おまえさんの仕事ぶりを見てきたが、いつも感心していたんだよ。今日は、褒美を渡したいと思って来てもらったのだ」

そう言って、15両という大金を差し出した。

藤助は、あまりにも驚いて、受け取ろうとしない。

「これは、私の気持ちだ。いいから取っておきなさい。おまえさんは、人が見ていようが、見ていまいが関係なく、こつこつと、まじめに仕事をしてきた。
しかも、人の嫌がることを自ら進んでやってきた。その心掛けは立派なものだ。失礼だが、その年になって出稼ぎに来るのは、よほどの事情があるのだろう。このお金を持ち帰って、家族のため、自分の老後のために使いなさい」

金次郎の温かい言葉に、藤助は涙を流して喜び、国元へ帰っていった。

(つづく)

書籍情報

『新装版 思いやりのこころ
~人はみなひとりでは生きてゆけない』
木村耕一 編著
定価:本体 1,100円+税

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