子どもの悩みに答えた、明橋大二先生の新刊が発売されました!
タイトルは、『ハッピースクール開校!友だち、勉強、家ぞくのなやみ あけはし先生にきいてみよう』。
マンガで読みやすいこの1冊は、まるで子どものための「ハッピーアドバイス」。親子で読めば、きっと心が楽になり、子どもの自己肯定感が育まれるに違いありません。
発売に先駆けて、本の一部をご紹介していきたいと思います。
さらに、この1万年堂ライフには特別に、明橋先生から親御さんへのアドバイスも寄せていただきました。
質問①いつも友だちの言いなりになってしまいます…
遊ぶとき、損なルールをおしつけられたり、いやな役をやらされたり、テストを見せろと言われたりします。
いやだと言うと、おこって、悪口を言いふらされるから、いつもその子の言いなりになっています。
まとめ:友だちって対等な関係
友だちというのは対等なもの。
いやなことはいやだと言っていいし、かたほうだけいつもがまんしなきゃいけないのは、おかしいのです。
親御さんへ:お互いの気持ちが尊重されていい
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スクールカウンセラーの明橋大二です。
友だちとは対等な関係だということを、まずは子どもに伝えることが大切です。
大人でも、自分が対等な関係かどうかを見抜くのは難しいものです。夫婦でさえ、平等ではない家はいくらでもあります。(もちろん、亭主関白か、カカア天下かは、その家の自由です)。
例えば会社なら、一つの目的のためには、「上司の指示に従わなければならない」ということはあるかもしれません。
しかし、それは成果を上げるための組織であって、家族や友だちグループとは別です。
友だちなら、お互いの気持ちが尊重されていいし、ルールのもとで平等でなければなりません。これが、この年代の友だち同士だと思います。
まずはそういったことを、子どもも何となく気づいてはいると思いますが、やはりきちんと言葉にして、確認しておくべきでしょう。
同時に、もし子どもが言いなりになっているような場面を目撃してしまっても、決めつけないでください。まずは、「一方的にされているの?」と聞いてみましょう。
お互いにやったり、やられたりしているだけかもしれません。友だちが叱られるというのは、子どもにとって嫌なものです。
一面だけを見て頭ごなしに決めつけたりせず、また、親や先生が勝手に動いたりせず、どうしてほしいかは、本人の気持ちを聞くことが大切です。
「いやな目にあってる」と、子どもが言ってきたら?
子どもが相談してきた場合は、どんな目にあっているかをよく聞きましょう。ほかに嫌な思いをしている子があれば、その子からも状況を聞きます。
学校なら、先生から個人的に呼んで聞いてもらいます。そういう嫌な思いを、複数の子がしているとわかれば、複数の意見ということで、先生から本人に話をしてもらいます。
ただ、そのときの言い方にも気をつける必要があります。グループのリーダーというのは、人が考えないことを考えるなど、それなりに大事な役割を担っているわけですから、そういったこともじゅうぶん認めることです。
「嫌な思いをしている子もあるみたいだから、そういった子の話も聞いてやってくれるかな?」
あるいは、
「同じ子ばかりオニになるのは、ルールとして、ちょっとよくないと思うよ」などです。
小学生ぐらいのうちは、大人から言われれば、ちょっとおとなしくなります。
ガラッと性格が変わるわけではありませんが、それによって、だいぶつき合いやすくなるということもあると思います。
『ハッピースクール開校!』の目次をご紹介
『ハッピースクール開校!友だち、勉強、家ぞくのなやみ あけはし先生にきいてみよう』(3月25日発刊予定)
目次
- わがままな友だちと、どうつきあったらいい?
- どうして、子どもには自由がないの?
- おやはどうして、こんなに口うるさいの?
- どうして悪口を言いたがるの?
- あいさつは、なぜ大切なの?
- 3人組になると、仲間はずれができるのはどうして?
- 暴力をふるう子がいて、本当にいや
- どうしたら、いやなことは「いやだ」って、断われる?
- どうして、平気で約束を破る子がいるの?
- どうして、勉強をしなければならないの?
- きょうだいでも、できる子のほうが親はかわいいの?