Dr.明橋のホッとする子育て相談室Q&A #1

  1. 子育て
  2. 育児

「子育てにやり直しはきかない」というのは本当ですか?

質 問

「子育てにやり直しはきかない」と言う人がいるのですが、本当にやり直しはきかないのでしょうか?

答 え

私は、よく講演などで、0歳から3歳までは、自己肯定感をしっかり育てる時期、という話をしています。

確かに0歳から3歳の間は、とても大事な時期ではありますが、では3歳過ぎたら自己肯定感を育てるのに手遅れなのかというと、そうではなく、気づいたときから育て直せば、いくらでもやり直しはできます、という話も、必ずあわせてしています。

「だったら0歳から3歳なんて、言わなくていいじゃないか」というツッコミどころもあるのですが(笑)
3歳までは、脳が急激に発達する時期です。こういう時期に安心できる環境で育てられるのは、やはり大事なことなのです。

いわゆる「3歳児神話」というものがありますが、これは、3歳までにきちっとしつけないと、将来とんでもない人間になるとか、そういうことでは決してなくて、3歳までにしっかり自己肯定感を育てることが大事ですよ、ということです。

その時に培われた安心感とか、親との心の絆とか、そういうものは一生、子どもを支えていきます。
ですから、そういう意味で「0歳から3歳」という話になるわけです。

3歳を過ぎた後に、それをもう一度育て直すのは、少し時間がかかります。
ですが、3歳を過ぎてからでも、自己肯定感はしっかり育て直すことはできますし、そういう意味で、「やり直しはできる」ということなのです。

乳幼児期に安心できる環境で育てるのは大事ですが、もしそれができなかった、あるいは何らかの理由で自己肯定感が下がってしまうと、赤ちゃん返りをするとか、不登校になって親が送り迎えをしなきゃならないとか、そういうことが起きてきます。

ですが、これはネガティブなことばっかりではなくて、そういうきっかけからもう一度親子の絆を結び直す、という大事な時期でもあります。
気づいた時からしっかり関わればいいのです。

子育てに無駄なことなんて、一つもありません。
回り道することもあるし、傷つくこともあるし、親も子どもも悩むことはありますが、全てに意味があるし、無駄なことなんて一つもない、と私は思います。


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