質 問
私自身の自己肯定感が低いのか、子どもが注意されたり、「もっと~したら?」と言われたりしただけで、ダメな親だと否定されたようで、落ち込んでしまいます。
「この子はこの子でいい」と自信が持てる親になりたいのですが、どうしたらいいでしょうか。
答 え
確かに、子どもが注意されたり、指摘されたりすると、まるで自分自身が否定されたように感じて、落ち込んでしまう親御さんは少なくありません。
どちらかというと、父親よりも、母親のほうが、そう感じることが多いのではないでしょうか。
ただ、実際、子どもの心配なところが全部、母親のせいかというと、決してそうではありません。
もちろん親ですから、子どもの成長に無関係ということはありませんが、逆に子どもの一挙手一投足が、すべて母親の育て方のせいかというと、決してそうではないのです。
むしろ、持って生まれた部分のほうがはるかに大きい、ということです。
ですから、子どもに何か心配なことがあったとしても、それはイコールお母さんの育て方が悪いということではないし、ましてやお母さん自身を否定するものでは決してありません。
このように子どものことで質問してこられるのは、それだけちゃんと子どもを見ておられるからだし、そういう自分をぜひ認めてあげてほしいと思います。
周囲の人はいろんなことを言ってきます。
悪気がないだけに、よけい対応に困ることもあります。
確かに参考にすべき意見もありますが、だからといって、子どものすべてを見ているわけではありません。
子どものことをいちばんよく知っているのは、日々現場でバトルしている親御さんです。
確かにうちの子も私も、欠点だらけだし、ダメなところもある、でも、けっこういいところもあるし、毎日それなりにがんばっている。
人は人、私は私と、きっぱり境界線を引いて、ぜひ乗り切っていただきたいと思います。
また、周囲の人も、そんな母親の子育てにダメ出しするのではなく、やっているところを認めて、ねぎらいの言葉をかけていってほしいと思います。
「お母さん、毎日たいへんだね」
「がんばってるね!」
「子どももいい子に育っているよ」
そこから、子どもを生み育てやすい地域というものが作られていくのではないでしょうか。