毎日ニュースでは新型コロナウイルスの話題で持ちきりです。
が、新型コロナウイルスだけではなく、インフルエンザやノロウイルスなど、いろいろな病原体が私たちのまわりにはいます。
ウイルスに感染しないためには、また感染してしまった人が他の人にうつさないようにするためにはどうすればよいでしょうか。
どんな病原体に対しても大事な対策が「手洗い」です。
皆さん何気なしに手洗いをしていると思いますが、今一度手の洗い方について振り返ってみましょう。
正しい手洗いの仕方
一番しっかりと手洗いできるのは、石鹸やハンドソープを用いた水洗いです。
まず流水で手を濡らし、石鹸をつけて手のひらで良くこすります。
そして、手の甲・指先・爪の間・指の間・親指・手首と順番にこすっていきます。
その後、流水でよくすすいでから、清潔なタオルやペーパータオルでよく拭き取って乾かします。
(参考・引用元:厚生労働省「正しい手の洗い方」より)
では、どれくらいの時間手洗いをすればよいのでしょうか。
長ければ長いほどきれいにはなりますが、あまり長いとやる気が起きませんよね。
続けられそうで、きれいになる目安は石鹸で15秒、流水で15秒です。
これだけやれば、ウイルスの数が手洗い前の1万分の1に減ります。
(参考文献:Norovirusの代替指標としてFelineCalicivirusを用いた手洗いによるウイルス除去効果の検討)
石鹸で手洗いできない場合には、流水だけでも良いですし、アルコール消毒でも良いです。
アルコール消毒の場合も石鹸のときと同じような手順でよくこすりましょう。
アルコールは乾くことでその効果が発揮されます。
手の洗い方をチェック!洗い残しやすい場所
自分の手をじっくり眺めてみてください。
手にはいろいろなシワがあったり、でこぼこしているのがわかると思います。そのために、しっかり洗ったようでも洗い残してしまう場所がでてきます。
洗い残しやすいところは、指先や指の間、シワの溝や手首などです。
意外なことに親指が洗い残しやすいんですね。
洗い残ししやすい場所を意識して、手洗いしてみましょう。
(参考:図でわかりやすく解説してあります。看護roo「衛生的手洗いを行うのはなぜ?」から引用)
どんなときに手洗いすればよいのか
私たち医療従事者は、「1処置1手洗い」ということを心がけています。
診察をしたら手洗い、採血をしたら手洗い、電子カルテのキーボードを触ったら手洗いといった具合です。
日常生活でそこまでする必要はありませんが、次のようなタイミングで手洗いをしましょう。
繰り返し手洗いをすることで、手に着いたウイルスの数はより減り、手洗いの効果は高まります。
手洗いするタイミングのポイント
- 外出から戻った後
- 多くの人が触れたと思われる場所を触った時
- 咳・くしゃみ、鼻をかんだ後
- 料理を作る前
- 食事の前
- トイレの後
- 家族や動物の排泄物を取り扱った後
- 症状のある人の看病、世話をした後
しっかりとした手洗いを心がけて、お互いに健康な生活を送れるようにしましょう。