2人の歴史ナビゲーターが送る新感覚歴史クイズ「歴シル」!
手軽にサクッと学べる13問のクイズを解き終えるころには、あなたも立派な戦国通です!
ナビゲーター紹介
長宗我部元親
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名前の読み方は「ちょうそかべもとちか」。 四国・高知県の戦国武将。戦国時代をクールに分かりやすく解説する。 |
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リン
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都内の大学に通う明るく元気な1年生。歴史は詳しくない。元親のことをチカさんと呼んでいる。 |
今回のクイズはこちらです!↓↓
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【Q4】戦国時代に登場した新兵器といえば「火縄銃」。
その火縄銃は現代の銃に比べて大きな欠点があった。それは何?A・20秒に1発しか撃てなかった
B・非常に安かった
C・1回きりの使い捨てだった
D・重いので2人でもった
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まだテストしていない人はコチラから!
どんな大名が強かったの?
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【正解】「A・20秒に1発しか撃てなかった」だ!
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ねぇ、たくさんの戦国大名がいたのよね。どんな大名が強かったの?
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そうだな。武田氏、上杉氏、今川氏、北条氏、そして織田氏などは強かった。毎年インターハイに出場する強豪校みたいなものだ。中でも織田と武田は戦国最強といっていいだろう。
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ふーん、強豪校ってことは、やっぱり何か強い秘訣があるのよね?
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よくぞ聞いてくれた! スバリ、装備とお金だ!
*チカさんのひとこと解説*
CASE1:武田信玄
①無敵の騎馬軍団
兵士には、歩いて移動する「歩兵」と、馬に乗る「騎馬兵」がいて、武田軍には騎馬兵がたくさんいた。
馬は人間よりもずっと重く力がある。横一列にならぶ騎馬兵の体当たりは破壊力バツグン!くらったら歩兵はひとたまりもない。また馬は足が早い。敵の背後にまわりこんで包囲したり、戦いを有利にできた。モンゴルのチンギスハンが、アジアはおろかヨーロッパまで制圧するほど強かったのは、全兵士が騎馬兵だったからだ。
②金山の採掘
戦争には莫大なお金がかかり、馬をもつのにも経費がいる。
そこで信玄が熱心におこなったのは、「金山」の採掘だ。かたい鉱山から金を掘り出す技術集団「金山衆」という人たちをしたがえて、軍資金を蓄えた。日本初の金貨といわれる「甲州金」をつくったのは信玄だ。
だからこそ金山や銀山は大名同士で奪い合いなり、世界遺産になった石見銀山(島根県)はとったりとられたりをくり返した。
CASE2:織田信長
①新しいもの大好き
戦国時代は武器の一大革命があった。「火縄銃」の伝来だ。
鹿児島県の種子島にやってきたヨーロッパ人が伝えたものだから「種子島」とも呼んでいた。射程は200mで、弓のなんと4倍だ!
国内生産がスタートすると、いち早くその力に注目した信長は大量に購入。長篠の戦いでは1000挺(ちょう)も準備したといわれる。
②やっぱりお金
当時、鉄砲は非常に高価、信長はどうやってお金を用意したのか?
信長は日本で有数の貿易都市・堺(大阪)や津島(愛知)を支配していて、関税でボロ儲けしていたんだ。
また火薬の原料である硝石は外国から輸入するしかなかった。多くの外来船が来る堺を支配して、硝石がほかに出回らないようにしたのも大きい。
また京都が日本の中心だったので、近畿地方は人口が多かった。ライバルよりも先に近畿を支配した信長さんは、多くの兵士や税金を手に入れることができた。
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火縄銃は1発撃った後、すすを払い、玉をこめて、火薬を注ぐのに時間がかかるのが弱点だったんだ。
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連射ってないのね。
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そこで3人を1チームとし、1人が撃っているうちに他の人が準備をし、間を開けずに撃てるように改良したのが信長さんだ。オレの鉄砲はこれだ!
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わ、撃ってみたい!
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…え、まぁいいか、試し打ちだしな…。ほら。
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やった! こうやってねらいをつけて…
バン!!
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あれ?
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…オイオイ、どうやったら俺の服に穴が空くんだ…。その腕じゃ戦場じゃ、まず生き残れねぇな…。
●まとめ
弱肉強食の戦国サバイバルは装備が物を言います。
信玄はパワフルな騎馬兵をそろえることで、信長は新兵器・鉄砲をつかうことで勝ち抜いてきました。
装備をととのえる軍資金をどうやって手に入れるか?
貿易で儲けたり、金山・銀山を採掘したり、収入を増やすことに成功した大名が強かったのです。
ちなみに当時、農民にかけられていた税率はだいたい「2公1民」、つまり3分の2が税金にもっていかれました。消費税10%など安いもの…当然人口が多い国は税収も多かったのです。
ほかにも「この道を先に進みたければお金を払いなさい」という「関所」もたくさん作られました。三重県には10kmの間に関所が60箇所もあったというから驚きです。
それだけ資金集めに必死だったということですね。
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