忙しいからこそ子育てについて夫婦で会話を
毎日、夫婦の会話はできていますか?
仕事から帰ると疲れ果て、会話どころではないかもしれません。
しかし、お互い忙しいからこそ、ちょっとしたコミュニケーションが大事ではないでしょうか。
夫婦が協力しながら子育てをしていくときに大切な心掛けを教えてくれる書籍がこちらです。
忙しいお父さんが子育てにどのように関わればいいのか、イラスト入りでわかりやすく解説されています。
今回は、『忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス』の中から、夫婦の会話について知っておきたいポイントを特別にご紹介します!
➀男と女では、話をする目的が少し違うことを知っておきましょう
次に大切なことは、妻の話を聞く、ということです。
ただ、男の人が話をする目的と、女の人が話をする目的は、少し違います。
男の人は、用件を伝えることに重きが置かれるのに対して、女の人は、自分の気持ちを伝える(出す)ことに重きが置かれます(すべての男女ではありませんが)。
ですから、妻の話を聞くときには、用件がどうかというより、まず、気持ちをじゅうぶん聞いて、わかってあげる必要があるのです。
そういう意味で、妻が話をするときも、特に夫に時間がないときは、用件を中心に言ったほうが、うまくいく、ということもあります。
②「黙る」という態度は、「無視された」という印象を与えてしまう
妻の話を聞いていると、だんだん攻撃がこちらに向かってくることがあります。
そうすると、男の人の中で、黙ってしまう人があります。
これは、決して、夫としては、話を聞いていないわけではなくて、ちゃんと聞いているのです。
それでいて、妻の言うことも、もっともなので、反論できない、しかし、意地やがまんがじゃまをして、なかなか認めたくない、そのために、「黙る」という態度に出ているのです。
しかし、これは、妻からすると、「無視された」としか思えません。
よけいに、怒り、不信感が募ることになります。
ですから、こういうときには、やはり、何らかのリアクションをしたほうがよいのです。
ただ、こういうときに、謝っているのに、さらに責め続けられると、夫としても、リアクションのしようがなくなります。
改める、と言っているのに、「どうせするはずがない」と否定されると、改めようと思った気持ちもしぼんでしまいます。
いったんは信用して、「じゃあ、お願いね」と言われるほうが、やる気が出ます。
夫も、改める、といったん口にしたら、ちゃんと改めること。
言われても改めないことが続くと信用を失うのは、職場も家庭も同じです。
③いきなり話を打ち切らない
妻の話を聞いていると、延々と続いて、話が切れないことがあります。
「こちらも、やりたいことがあるのに」と思って耐えていると、イライラが募っていきなり話を打ち切ってしまうことにもつながります。
こういう場合は、いきなり話を打ち切るのではなく、いったん相手の話を遮って、こちらで、相手の話を要約して返す、そして「必ず対処する」と伝えると、比較的スムーズに終われます。
④解決策より、「そうだね」の共感の言葉が大切
妻が、育児の悩みを話してくると、夫としては、ついつい解決策を求めているのだと考えて、
「それなら、こうしたらいいんじゃないか」
「そんなの、こうするしかないじゃないか」
と言ってしまいます。
しかし、多くの妻が求めているのは、解決策ではなく、まずは「そうだね」「そうなんだ、たいへんだったね」という受容、共感の言葉なのです。
⑤「でも……」「しかし……」などの、相手を否定する言葉を言わない
妻の話を聞いているとき、ついつい、こちらも意見を言いたくなることがあります。
そういうときに、いきなり「でも……」とか、「しかし……」とか、「ただ……」と言ってしまいます。
しかし、そういうことばかり言っていると、相手の顔色は、だんだん曇ってきます。なぜでしょう。
実は、セールストークで、相手に商品を売ろうとする場合は、この言葉は、禁句といわれています。
なぜなら、これは、相手を否定する言葉だからです。
自分なりの意見を言うことも大切ですが、その前に、「そうですね」「さすが」「なるほど」という言葉を入れると、相手も、否定された気にならずに、気持ちよく話が聞けます。
母親の中で、「夫から、何を言っても否定されるだけ、一度も認めてくれたことがない。だから、もう何を言う気もしない」と言う人があります。
夫としては、否定したつもりはない、と言うのですが、よくよく聞いてみると、夫の返答が、ほとんどまず「でも」「しかし」から始まっているのです。