子どもが苦手とすることは、親の関わり方次第で解消され、大きく成長することがあります。
たとえば「うちの子は字が汚くて…」と心配しながら、そのままにしていませんか?
今回は、ちょっとした工夫で字をキレイに書かせる秘訣を、教育コンサルタントの阿部先生に教えていただきました。
(1万年堂ライフ編集部)
質問:子どもの字が汚く困っています。注意しても直りません。キレイに直す方法はありませんか?
答え:子ども自身が「丁寧に書こう!」と思えることです。これが第一のスタートです。
学年を問わず相談されるのが「字が汚い」という悩みです。
字は、「性格」「能力」「気持ち」によって、
上手か下手か、綺麗か雑かなどに分かれます。
また、性格によって
「ゆっくり丁寧派」と「雑だけど素早い派」に分かれます。
さらに、気持ちの乱れは文字に出ます。
さまざまな要素が加わって字の状態が決まるのです。
「子どもの字が汚くて」と悩んでいる人のいる一方で、
「丁寧だけど、こだわり過ぎて時間がかかってしまう」と悩んでいる人もいます。
汚い字を直すことは単純なようでいて、実は奥が深いのです。
子どもにとっても、そう簡単なことではないのです。かといって、このままでよいわけがありません。
少しでも良い方向に向かわせたいものですね。
ただ1つ言えるのは、これまでと同じような注意の仕方では決して変わらないということ。
注意するほうも、されるほうも、お互いにうんざりしてしまうだけです。
失敗したときこそチャンス!効果てきめんな声掛けとは?
極力効果を出すためには、
子ども自身が「丁寧に書こう!」と思えることです。これが第一のスタートです。
字が汚いことが原因でテストの計算を間違えたり、漢字テストで自分はきちんと書いたつもりでも、採点者に誤解されて × を付けられたりした時が絶好のチャンスです!
「またか。はあ~」とため息をついている場合ではありませんよ(笑)
ビックチャンスの到来です!!
「あれっ?解ける問題なのに・・・6と0を見間違えられてるよ~ 惜しい!!!」
「この漢字書けるよね?紙に書いてみて」
と促すと、子どもはきっと丁寧に書くと思います。
そこで、
「そうそう!書けているわ。急いで書いたから、『はらい』のところが止まっていて、先生に誤解されちゃったんだね!」
とにかく女優になって接してください。それもハリウッド級の!!
子どもががっくりしたところで、励まします。
「悔しかったね!でも、できているんだから大丈夫」
「次こそ丁寧に書けば、ばっちりだよ」
と。
毎回グチグチ怒るよりも、効果がありますので、ぜひ試してみてくださいね!
私の指導経験においても効果は実証済みです!
全てを丁寧に書かせるのは敷居が高くなります。
★まずはテストだけでも丁寧に書く癖をつけて、それができたら喜び、褒め、子どもの気持ちが上向けば
自ずと他にも広がっていくことでしょう。
9月中旬に阿部先生の新刊が発売されます!