幸せな人生は、何によってできていると思いますか?
それは、“心に持つ言葉”によるところが大きいのではないでしょうか。
心無い言葉に落ち込んだり、イライラしたりしたときには、一度、自分の中にある言葉を入れ替えてみてもいいかもしれません。
物の見方が変わり、あなたの内面を輝かせる「言葉たち」を、インターネット番組の人気解説者から、連載でお届けしたいと思います。
(1万年堂出版編集部より)
美しさってどこで決まるの?
コマーシャルや広告でも美容関係のものは多く紹介され、新しい商品が次々に生まれています。
若く美しくありたいと願うのは、どんな人も同じでしょう。
では、美しさとはどこで決まるものなのでしょうか?
美しさについて、仏教にこんな話が伝えられています。
ブッダがおられた頃、インドにマカミツという富豪がいました。
その娘は絶世の美女でした。
マカミツも、美しい娘がなによりの自慢で、いつも娘を同伴し、
「この娘を、美しくないという者があれば、大金をやろう」
とまで言っていたほどでした。
そしてマカミツはこんなことまで考えたのです。
「おれの娘は、だれに見せても感心せぬ者はいない。ひとつ、ブッダに見せてやりたいものだ」と。
マカミツは早速、娘を連れてブッダの所へ出かけていきました。
娘をごらんになったブッダは、静かにこう言われます。
「なるほど、容貌は、いかにも美しい。
しかし人間には、もっともっと美しいものがある。
それは心の美しさだ。心の端正こそ真実の美である」
ブッダの言葉に、さすがのマカミツもさとるところがあったと伝えられています。
(参考:『光に向かって100の花束』 高森顕徹(著) 62「この娘を美しくないという者があれば、金子千両を出してやろう 美人の必須条件」)
心を輝かせる仏教のことば
もちろん外見の美しさも大事でしょうが、ブッダが言われるように、内面の美しさはそれ以上に大切ではないでしょうか。
では内面を輝かせるにはどうしたらいいのでしょう?
体を健康に美しく保つためには、体にいい食事、栄養のしっかり摂れる食事が大切と言われます。
同じように、心を磨き、輝かせるにも、日ごろから心にいいもの、前向きになれるものを取り入れ、学んでいくことが大事ではないでしょうか。
私は以前から、インターネット番組で仏教の言葉を紹介しています。
その内容を見られた女性から、とても励まされ元気になれたという感想を頂くことが何度かありました。
仏教と聞くと葬式や法事などというイメージで、亡くなってから用事があるものと思われがちです。
しかし、本来の仏教はそうではありません。
いろいろな悩みや不安を取り除き、やる気や元気を与えてくれる、そんな言葉が仏教にはたくさんあります。
そこで心を前向きにし、内面を美しく輝かせ、ひいては人生をきらめかせる。
この連載を通して、そんな「仏教のことば」を少しでも知ってもらえたらと思っています。
今後紹介する予定のことば
今後の連載では、次のような言葉を紹介する予定です。
ご縁
慈悲
自業自得
愚痴
日々是好日
貪欲
お彼岸と娑婆
花まつり
恩
邪魔
諸行無常
これらの言葉は、すべて仏教に語源があるもの。
仏教のことばから一体どんなことが学べるのでしょうか。
連載をお楽しみに!
連載の一覧はこちらブッダが教える、人生のたとえ話
どんなに多くの人に囲まれていても、常に孤独で淋しいものが心の中にあります。
まさに「無人の広野を独り行く旅人」が私たちなのです。
本書では、ロシアの文豪トルストイを驚嘆させた「ブッダの寓話」を解説しながら、独りぼっちの私たちが、どうすれば幸せになれるのか、明らかにしています。
仏教書No.1ベストセラー『歎異抄』の魅力を発見
日本人に「生きる力」と「心の癒やし」を与えている、仏教書最大のベストセラー『歎異抄』。
「無人島に、1冊もっていくなら『歎異抄』」といわれ、多くの人に愛読されてきました。
本書には、『歎異抄』の分かりやすい現代語訳と詳しい解説が掲載され、『歎異抄』の楽しさ、深さを学ぶ決定版となっています。