陣痛の痛みについて、よく、「鼻からスイカを出すような痛み」などと例えられますが、そう聞くと、自分にはとても耐えられない、と思ってしまいます。
痛みのあまり、夫に暴言を吐いた、パニックになった、という体験談をネットで見ると、ますます戦々恐々としてしまう……。
もし、出産は、孤独に痛みを耐えるだけ、というネガティブなイメージを持っていたら、そんなママにこそ、知ってほしいことがあります。
それは、出産は一人でするものではない 、ということです。
出産は決して孤独な戦いではない、と知ることで、きっと不安がスーッと消えていきます。
産院へ行くのはいつ?知っておきたい、お産の始まり
陣痛はいつどこでやってくるかわかりません。始まる2、3日前に、おしるしが出る場合もありますし、直前に軟便が続いたという人もあり、これらは一つの目安になります。
私は、おしるしがあった2日後に、破水があり、そのまま入院しました。
陣痛の最初は、生理痛やおなかの張りのような鈍痛で、判断がつかないうちに動けなくなってしまうこともあります。
いつもと違う痛みが来るようなら、まずは病院へ電話相談してください。
基本的に、初産婦の場合は10分おき、経産婦の場合は15分おきに痛みが来たら、産院へ向かう目安です。
陣痛の不安を乗り越える、3つの考え方とは
1.陣痛の痛みに耐えているのは自分だけではない、と知る
陣痛に耐える、と聞くと、お母さんだけ一人痛みに耐えて「孤独感」を味わうのだ、と筆者は思っていました。
夫はもちろん、陣痛の痛みなんてわからないだろうし、自分だけがつらい思いをして、何時間も痛みに耐えなければいけない、と思うと不安でいっぱいでした。
しかし、ある本に紹介されていたコラムを見て、出産は「孤独」ではないのだ、と知りました。
陣痛の間、赤ちゃんも苦しい中をがんばっています。(中略)お母さんが50秒間痛みを感じているときは、赤ちゃんも50秒間、痛みを感じています。それを繰り返しながら、少しずつ産道を進んでくるのです。
(出典 明橋大二『子育てハッピーアドバイス妊娠・出産・赤ちゃんの巻』P124)
まさに、目からウロコでした。
自分ばかりが痛い思いをするのだと思っていたので、赤ちゃんも痛みに耐えながら産道を降りてくるのだとは想像もしませんでした。
赤ちゃんがおぎゃーと生まれると「お母さんががんばったねー」といわれます。もちろんお母さんもがんばりました。でもそれと同じくらい、赤ちゃんもがんばったのです。
出産というのは、そういう意味で、お母さんと赤ちゃんの人生最初の共同作業なのです。
(出典 明橋大二『子育てハッピーアドバイス妊娠・出産・赤ちゃんの巻』P124)
出産は、赤ちゃんとの「共同作業」。
このコラムを読んで、出産という大きな壁を、赤ちゃんと一緒に乗り越えるぞ!と勇気がわいてきました。
2.赤ちゃんに語りかけることで不安が和らぐ
妊娠5~7カ月ごろ(妊娠中期)の時期から赤ちゃんの耳の機能が発達し、音や声がおなかの赤ちゃんに届くようになります。
また、子どもの中には、語りかけられたことを生まれた後も覚えている、という子もあります。
「『するするぽんって生まれてきてね』ってパパとママがお話しているのが聞こえたよ」(2歳・男の子)
「ママの声、いちばんよく聞こえたよ」(2歳・女の子)
(出典 池川明(2003)『おなかの中から始める子育て 胎内記憶からわかるこれだけのこと』サンマーク出版)
「~ちゃん、もうすぐ会えるよ」
「~くん、一緒にがんばろうね、怖くないよ」
と陣痛でつらいときでも、心の中で赤ちゃんに語りかけることで、自分自身の不安も取り除かれていきました。
3.遠慮せずに、助産師さんや家族を頼る
出産は孤独な戦いではありません。多くの人が出産をサポートし、手助けをしてくれます。
家族や夫に腰の周りをマッサージしてもらうと、痛みが少し和らぎます。
また、病院にはたくさんのベテラン助産師さんがいます。私は真夜中の出産だったのですが、助産師さんは嫌な顔一つせずに付き添ってくれました。
そして、分娩室で、何時間もの間、陣痛の波が来るタイミングで、肛門の付近をグーッと押してくれました。いきむタイミングも、丁寧に教えてもらい、最後の最後まで励まし続けてくれました。
痛いときは、遠慮せずに、家族や助産師さんを頼ったほうがいいと思います。
決して、一人だけの孤独な出産ではありません。全力で周りの人たちがサポートし、応援してくれます。
まとめ
- 出産は決して苦しいだけのものではありません。赤ちゃんと一緒に乗り越える初めての共同作業です。そして、お産をサポートしてくれる人がたくさんいて、あなたを全力で支えてくれます。
- この記事を読まれた方が、出産に対して明るいイメージを持って、出産に臨めるよう、心より応援しています。
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