凍てつくような厳しい冬がやってまいりました。夜は特に冷えますね。
遅くまで勉強しているお子さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
受験を控えているお子さんを持つ親御さんはハラハラ、ドキドキですよね。
子どもにプレッシャーをかけずに応援するには、親はどのように接すればよいのでしょうか。
塾経営、家庭教師歴30年の阿部順子先生にお聞きしました。
(1万年堂ライフ編集部)
▼9月に発売しました阿部先生の新刊です!
質問
6年生の息子は中学受験を控えておりますが、息子だけでなく、母親の私も緊張気味で困っています。緊張を和らげる方法があれば、教えてもらえないでしょうか?
答え
私自身、中学受験の経験があり、早く受験が終わってほしいと思いつつも、入試当日のことを考えると不安で複雑な気持ちで過ごしたことを思い出します。
どうしたら緊張状態にある親子がリラックスして当日を迎えるのことができるのか、さまざまなご家庭と出会ううちに気がついたことがあります。
それは、緊張が強い弱いは、性格の違いこそありますが、「志望校への合格・不合格に対する捉え方」によっても大きく差が出るということです。
具体的にどのようなことかというと、以前に生徒さんだったK君は、第1志望の学校に合格する、不合格だったら滑り止めの学校へ行かなければならない、と第1志望のみにこだわっていました。
第1志望に合格できるかが大きな問題のK君は、不合格だったら…と考えると緊張と不安が一緒になって、何ともつらい気持ちになっていました。
K君のお父さんは、気合いを入れるために「背水の陣の覚悟で受験しなさい」と言っていましたが、K君にとっては受験当日は恐怖そのものでした。
どの学校にも、その子にとっての良さがある
一方で、S君という生徒さんがいました。S君は、第1志望の学校があるものの“滑り止め“といった感覚が頭になく、第2、第3希望の学校をどれも気に入っていました。
S君のお父さんは、仮に第3希望の学校に行くことになっても、のびのび勉強ができて、余裕ある学校生活が送れるメリットがあると考え、
「第1志望の学校に合格できたらすごいけど、どの学校にも良さがあるから、あとはご縁次第だね」と声をかけていたので、S君はさほど緊張することなく入試に臨めました。
憧れの学校に進学することも大変素晴らしいことですが、レベルの高い学校=楽しく通える学校とは限りません。
特にお子さんが、認められたり、褒められたりするほうが伸びやすいタイプの場合、余裕を持って入学したほうがいい場合もあります。
入試はゴールのようですが、スタートでもあるのです。
ゴールが残念な結果でも、余裕を持って入学したほうが、スタートしてからが楽しく余裕ある学校生活を送れる可能性が高いといえます。
第1志望校に合格することは大事ですが、どの学校にでもそれぞれの良さがあります。
その点に目を向けると、緊張が和らぐのではないでしょうか。
不安や恐怖感のない状態で入試に臨んでもらえたらと思います。
入試までラストスパート!
どのような結果でもわが子はきっと前向きに成長していけると信じ、体調管理とともに、ぜひメンタルケアを忘れずに過ごしてくださいね。
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