暦では春のはじまり、立春の節目を迎えましたが、まだまだ寒い日が続きますね。
受験生はいよいよ本番に突入、早いお子さんはもう受験を終え、結果が出ている頃かと思います。
もし、お子さんが希望した学校に不合格だった場合、どのように声をかければよいのでしょうか。
塾経営、家庭教師歴30年の阿部順子先生にお聞きしました。
(1万年堂ライフ編集部)
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質問:中学受験において、第一志望不合格で娘が落ち込んでしまいました。入試結果をどのように受け入れたらいいでしょうか。
答え:まずは、つらい気持ちを汲み取ってあげてください。
受験お疲れさまでした。
一般的には中学受験を始めるのは小学3年生の2月、長い受験生活の結果、第一志望の学校に合格できなかったことは、お子さんなりにショックだと思います。
本人なりに頑張ったからこそ、その思いはひとしおだと思います。
まずはあれこれ言わず、つらい気持ちを汲み取ってあげてください。
「頑張ったのに。つらいね」と。
そして、お子さんのショックが少し和らいだところで、受験のシステムを話してあげてください。
漢検のように、7,8割程度を取れば全員が合格するテストとは違い、受験の場合は成績上位から合格者を出すので、周囲の結果によって合否が決まります。
自分ができていなくても、周囲ができなければ合格できるのです。
逆に、自分がどんなにできても、周囲がそれ以上にできれば不合格となります。
毎年、同じ学力の子どもが同数集まるとは限らず、年によっても合格しやすい年とそうでない年があり、まさに受験は「水物」なのです。
受験結果が原因で自信を無くしてしまったり、自己嫌悪に陥ってしまったりするお子さんはたくさんいます。
また、不本意ながら進学した学校で気持ちよく過ごせない子もいます。
たった1度のテスト結果でその後が大きく変わってしまうのは大変残念なことです。
少なくとも入学までに、気持ちを立て直してあげたいものです。
受験は人生の通過点。素敵な未来を親子で描いて
また、前回の1万年堂ライフにも記しましたが、第2、第3希望の学校に進学する良さもあるのです。
実力に余裕を持って入るメリットもたくさんあります。
「ご縁あって入学する学校だし、これまで思い描いていなかったような素敵なところもたくさん見つかるはずだよ」
と声をかけて、前向きな気持ちになれるよう導いてあげてください。
残念ながら第1希望の学校に入学はできなかったものの、第2、第3希望の学校で優等生として余裕ある生活を送り、指定校推薦などで、中学校入学当時では考えられないような大学に進学したお子さんもたくさんいます。
「受験は人生の通過点で人生を決めるものではない」と捉えることができれば、その後に向けて前向きに過ごしていかれると思います。
子どもの心に伝わるためにも、まずは親御さんがそのような気持ちを持つことが大切です。
長い受験生活の中で、大変だったのはお子さんだけではありません。
お父さん、お母さんも大変なご苦労や気遣いがあったと思います。
本当にお疲れさまでした。
そのような努力を、お子さまの健やかな成長に結びつけるためにも「受験後のメンタルケア」を忘れずにお過ごしになってくださいね。
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