昨年(令和2年)、子どもの自殺数が過去最多となりました。
その原因はというと、親子問題に目がいきがちですが、統計によると、進路や学業不振による悩みの方が多いという結果が出ています。
具体的には、子ども達はどんな苦しみを抱えているのでしょうか。塾経営、家庭教師歴30年の阿部順子先生にお聞きしました
(1万年堂ライフ編集部)
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質問:子どもが希望する学校に進学できたのですが、勉強についていけず悩んでいるようです。
答え:そうならないためには、志望校を選ぶ段階での配慮が大切です
このような相談は、私立小学校を受験した小学生、中学受験をした中学生の親御さんからよくあります。
近年、私立の中高一貫校では大学進学に向けて課題がたくさん出る傾向にあります。
さらに、小テストが毎朝あり、結果次第では夕方に補習を受けなければならないケース、中学卒業までに英検取得を掲げる学校など、さまざまです。
学校としては生徒のために手を尽くしているのですが、子どもによっては追い詰められ、メンタルに支障をきたしてしまうことも少なくありません。
自殺する子どもの約4割が「学業不振」と言われています。
子どもの症状によっては、別の学校に転入することもやむを得ないことがあります。
そうならないためには、志望校を選ぶ段階での配慮が大切です。
長い期間勉強して進学校にぎりぎりで合格した場合、ついていくのが辛くなる可能性が高くなります。
悔しがって勉強するタイプならいいのですが、褒められた方が伸びるお子さんには、志望校のレベルは特に配慮が必要です。
『偏差値の高い学校=子どもにとって良い学校(子どもが楽しく通える学校)』とは限りません。
志望校の難易度、学習進度や課題の量、補習や小テストの有無も確認しておくといいでしょう。
テストの成績が上がってくると、塾からはレベルの高い学校を目指すよう期待されます。
また、親御さんもついついチャレンジさせたくなりますが、合格して通うのはお子さんです。
進学校ほど、求められる学習レベルは高くなります。
子どもを伸ばす学校とは、子どもが楽しく通学し、学習面でも人間的にも成長できる学校ではないでしょうか。
その点を強く意識され、今一度、後悔のない志望校選びを考えてみてくださいね。
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