今年の桜前線は
今年の桜前線は、ハイペースで北上しました。
函館では、4月20日に、ソメイヨシノの開花を発表。観測史上、2番めに早い記録なのだそうです。
みなさんは、どんなお花見をされましたか?
私は密を避けて、ハイペースの散歩花見。やっぱり桜はいいですね。
ところで、桜の花は「実物」と「絵」と、どちらが美しいでしょうか?
こんな着眼点は、面白いですよね。
清少納言は、ズバリ!『枕草子』に書いていました。
木村耕一さんの意訳でどうぞ。
桜の花は、絵よりも、実物が美しい(枕草子 第112段)
絵に描くと、実物よりも見劣りがするもの。
撫子(なでしこ)。菖蒲(しょうぶ)。桜。
物語に登場する素敵な男や女の容姿。どんな絵師が描いても、書物を読んで感動し、思い描いた印象よりも劣ってしまうものです。
絵に描いたほうが、素晴らしく見えるもの。
松の木。秋の野。山里。山路。
(『こころきらきら枕草子』木村耕一著 イラスト 黒澤葵 より)
千年前の古典に共感
木村耕一さん、ありがとうございました。
実物か、絵か。
どちらが美しいか、素晴らしいか。
優柔不断な私は、「どちらもいいな~」と迷ってしまいます。
それをハッキリと言える清少納言の感性は、スゴイなと思いました。
そんな中、「物語に登場する素敵な男や女の容姿。どんな絵師が描いても、書物を読んで感動し、思い描いた印象よりも劣ってしまうもの」は、とても共感しました。
思わず「そう、そう、そう!」と清少納言と手を取り合いたくなります。
『三国志』に登場する関羽(かんう)は、美髯公(びぜんこう)とも呼ばれ、美しいひげの持ち主と描かれています。
今や『三国志』は、映画や、アニメ、マンガ、ゲームになり大人気ですが、どれも、本を読んで、思い描いた関羽の印象よりも劣ってしまうんですよね。
まさか千年前の清少納言と、思いを共有できるとは、うれしくなりました。
古典は、いいですね。
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