三兄弟みんなが持っている共通点って?
よしみファミリーの三兄弟は、みんな個性が強くて、一見似ていないように見えるかもしれません。
けれど共通している部分もあります。
その一つが、みんなそろって“名インタビュアー”だということ!
よしみさん流“名インタビュアー”とは、相手の本当の気持ちを聞き、いいところを引き出し、人と人との関係を繋いでいくことです。
その力は、友達関係はもちろん、社会に出たとき、とても大きな力になっていくにちがいありません。
三兄弟の長男・大将さんは、俳優として、アーティストとして大活躍の中、なんと先日ご結婚されたばかり♡
公私ともに応援したくなる、国民的スターの原点のエピソードを、ぜひお楽しみください!
(編集部より)
【登場人物紹介】
母・よしみ
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一家のアイドル!明るく楽しい性格で、家族をあたたかく包み込む。3人のわんぱく兄弟にも負けない、パワフルお母さん! |
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父・あらた
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一家の大黒柱!経験豊かなアドバイスで家族を明るい方向へ導く。熱血漢で時々怒りっぽいけど、愛情深いお父さん! |
長男・たいしょう
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強くて優しい、みんなの頼れる大将! チャレンジ精神旺盛な頑張り屋で、オールラウンドな才能の持ち主。 |
次男・けんと
(長男と3歳差) |
観察力ピカイチ、しっかり者の次男坊! 空想好きで、ゲームだったら家族の誰にも負けないクリエイタータイプ。 |
三男・あらき
(長男と7歳差) |
誰からも愛される、かわいい末っ子! 好奇心いっぱいで人懐っこく、周りが放っておかない一家の隠し玉。 |
「あいつ、本当はいいやつやねん」
まずは、長男のたいしょうが、中学3年生の時の話。
同じクラスに、少しやんちゃで、周りからは怖がられている存在の子がいました。
普段は問題なく平和なクラスでしたが、ある時、事件が起きたんです。
それは、修学旅行の班決めの会でのこと。
やんちゃな子と同じグループになった男の子が、
「あいつと一緒やったら、僕はよう行かれへん……」
と言い出し、教室は騒然。そんな時でした。
「ほんなら、オレが替わったるで!」
と長男があっさり一言。事態は丸く収まったのでした。
クラスのみんなが、そのやんちゃな子との関わり方に悩んでいたと思います。
でも、替わろうと思った理由を、長男はこんなふうに言っていました。
「あいつ、本当はいいやつやねん」
「みんなの前ではややこしいところもあるけど、一対一でしゃべったら、ホンマいいやつやねん」
みんなが見ている面だけでなく、見ていない面も、ちゃんと見抜いていたのでしょう。
だから、難なく替わってあげることができたのだと思います。
どんな相手でも、まずはその人の「いいところ」を見ようとしてみる。
「ぶっきらぼうなところもあるけど、優しい人だよね」
「素直じゃないことも多いけど、何だか愛らしい人だよね」
というふうに。
誰にでも、必ずいいところがあります。
たとえ悪いところ、苦手なところがパッと目についたとしても、いいところも見よう、好きなところを探そうとすることが大事だと思っています。
ちぐはぐだったクラスの心を一つにした、次男のアイデア
今度は、次男・けんとの話。
次男は、周りの雰囲気を敏感に感じ取って、その場を和ませるのが得意な子でした。
高校の合唱祭に向けて、練習をしていたある日のこと。
男の子たちのやる気がなかったり、クラスの雰囲気がちぐはぐだったりして、練習がうまくいかないことがあったんです。
そんなとき、次男がぽつんと、
「『森のくまさん』を輪唱してみようよ」
と言ったんだそうです。
クラスの誰もが知っている歌。一人が「ある〜日」と歌い出すと、みんな『ある〜日』とついてきます。そして、
「森のな〜か」『森のな〜か!』
「クマさんに~」『クマさんに~!!』
「出会った」『出会った!!』
(全員で)『花咲くもりのみち~、クマさんに出会った~♪♪♪』
と、クラス中に大合唱の声が響きわたり……。
一回歌っただけで、みんな乗りに乗って、一気に楽しい雰囲気になったんです。
中学生の頃から歌うことが好きだった次男は、
「まずはみんなにも“歌うことは楽しい!”と感じてもらいたい」と思って提案したんですね。
そこからクラスの空気が変わったようで、すごくいい合唱祭になったそうです。
次男は、長男と三男に挟まれていたこともあり、自然と周りをよく見る習慣が身についていたようです。
兄弟げんか(夫婦げんか)になりそうなとき、どう空気を変えるか……、そんな能力にも長けているんですよね(笑)。
素敵なインタビュアーたちに育った背景は?
実は、私の父親は、昭和一ケタ生まれの、とても厳しい人でした。
中学受験をすることになってからは、マンガを読むと怒られ……。
他にもあれもダメ、これもダメと言われて育ちました。
もちろん、悪く育てようと思って厳しくする親はいないと思います。
でも、自分が親になったとき、「なんでもかんでも『ダメ』と言う親にはなりたくない…」と、反面教師にしている部分がありました。
そのことを意識していたので、第4話「今日のよかったこと、5つ言うてみ!」でも紹介したような習慣を心掛けたりしていたんです。
だから、「相手の本当の気持ちを聞く」「まずはいいところを引き出す」という、“名インタビュアー”のように育ってくれたのかもしれませんね。
多面的なものの見方を(まとめ)
困っている子に、ちょっと声を掛ける。
やんちゃで怖がられている子の、素直な面を見る。
クラスの中の不協和音を察知して、変えていく。
そんなことが自然にできる子に、というのは常にありました。反対に、
「あの子は、ああいう悪いところがあるから付き合っちゃダメ」とか、
「あんな、お父さんみたいになったらアカンで」みたいな、悪口や陰口は言わない。
できるだけ感情で責めず、理解することを大事にしています。
理解するというのは、一方向からではなく、上からも下からも見てみること。
多面的に、人や物事を見ることだと思います。
この見方が身についてくると、自然と俯瞰的に状況が判断できるようになります。
そんなこともあってか、うちの三兄弟は、なぜか先生から相談されることも多く……。
学校行事や、何かもめごとがあったりすると、「どうしたらいいと思う?」と、先生から聞かれるんだそうです。
もしかすると、それぐらい客観的に物事を見ていた、ということなのかもしれませんね。
相手の立場に立って話を聞く“名インタビュアー”になれたら、目には見えない大切なことをたくさん汲み取っていける子に育つんじゃないかと思っています。
メモリアルフォト
左から、長男の菅生大将くん(菅田将暉さん)、三男の菅生新樹くん、次男の菅生健人くん
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