最近、暗いニュースばかりで、気分が落ち込みがちに……。
こんな時こそ、古典の力で、心を和ませたいな~と思い、『枕草子』を読んでいたら、見つけました!
自分も相手もうれしくなる、そんな一段を、木村耕一さんの意訳でどうぞ。
「あの人が、あなたのことを心配していましたよ」と聞くと、うれしいものです
思いやりの心を持つことは、男はもちろん、女にとっても、非常に大切なことだと思います。
誰かが、苦しい目に遭っていると聞いたら、「まあ、お気の毒なことですね」「どんなに、おつらいことでしょう」と、なるべく言葉に出して言うようにしましょう。
簡単そうに思えて、なかなかできないことなのです。たとえ、心の底から出た言葉でなくても、言ったほうがいいのです。
苦しんでいる本人が、その言葉を、人づてに耳にすると、とてもうれしいものです。面と向かって言われるよりもうれしいものです。
直接、「お気の毒なことです」と労ってくれる人は、その場の流れで、しかたなく言ったり、機嫌をとるために言ったりしているのかもしれません。
本人がいない所で言った言葉には、そんな計算が入っていません。だから、回り回って聞いた人の心に、「今度、お会いした時に、感謝の気持ちを伝えたい」という思いがわいてくるのです。
(『こころきらきら枕草子』木村耕一著 イラスト 黒澤葵 より)
一言で明るくなれる
木村耕一さん、ありがとうございました。
苦しい目に遭っている時に、優しく温かい言葉をかけてもらえると、心にしみて、じわじわと温かい気持ちになってきます。
たったの一言で、明るくなれるのは、その言葉の奥にある「思いやりの心」を感じるからなんですね。
また清少納言が、回り回って聞いたほうが、うれしいと言っているのも、面白いなと感じます。
「思いやりの心」を言葉でリレーして、世界を明るくできたらいいなと思いました。
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