受験や資格取得の勉強をするときに、できれば短時間で効果の高い勉強をしたいですね。
有効な勉強法とは、どのような勉強法なのでしょうか。
難関の司法試験に1回で合格をされた臼井元規弁護士に、実践されていた勉強法をお聞きしました。
「子供が受験を控えているけど、いったいどんな勉強が効果的なの?」
「そろそろ資格を取りたいと思っている。資格試験に効果的な勉強法を知りたい!」
そんな勉強の仕方に悩みのある方に、おすすめの勉強方法があります。
それは「過去問勉強法」です。
「過去問勉強法」とは、
- まずその試験の過去問を解いて
- あれば過去問の解説を読んだ後
- テキスト(教科書など)の中で過去問と関連する箇所を読む
というサイクルを繰り返す勉強方法です。これと似た勉強方法を紹介しているウェブページがありましたので、よければ参照ください。
解く過去問は少なくて5年分、多くても10年分ぐらいが良いです。①から③(②はなくても大丈夫です)のサイクルを少なくとも2回、できれば3回以上繰り返せると良いと思います。
「本当にそれだけで受験が上手くいくの?」と思われるかもしれませんが、実はこの勉強法は、理論的に見て効率的、効果的な勉強の仕方なのです。
実際に私はこの勉強法を実践して、大学受験、大学院受験、司法試験を全て1回で合格することができました。
以下では、私が「過去問勉強法」をおすすめする理由をお示しします。
過去問勉強法の3つのメリット
メリット① “重要な20%”を見抜ける
「過去問勉強法」は、試験範囲の重要な部分を知り、効率的な勉強を可能にします。
みなさんは「パレートの法則」という言葉を聞かれたことがあるでしょうか。
パレートの法則とは、元々は経済学の用語で、『全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出している』という理論を言います。
このパレートの法則は「80:20の法則」ともいわれ、経済以外にもさまざまな分野で用いられています。
この法則は試験勉強や受験勉強にも当てはまります。
試験に当てはめると、試験範囲全体の20%から80%が出題されている、ということになります。つまり、試験の80%は重要な20%の範囲から出題されるのです。
学校の定期試験でも受験でも、また資格試験でも、試験範囲はそれなりに広く設定されます。しかしその試験範囲の全てを理解していなければ試験にパスできない、ということはないと思います。
広い試験範囲の中でも重要な部分は実は、それほど広くないのです。その試験範囲の中で重要な20%を知り、その重要な部分をしっかり勉強することで、効率よく点数が得られます。
そして、その重要な20%を知る一番手っ取り早い方法が、過去問を解くことです。なぜなら出題者が重要と考えているからこそ、過去に出題しているはずだからです。
このように過去問を主な教材とする「過去問勉強法」は、理論的に見て効率よく好成績を修め、試験を突破する方法だと言えます。
メリット② 学習効果の高い「反復学習」
さらに「過去問勉強法」では、反復学習で効果的に勉強することができます。
色んな参考書に少しずつ取り組むよりも、一つの教材に徹底的に取り組む方が学習効果が高いということは、一般的にもいわれています。
そして脳神経学の観点からも、反復学習により記憶の定着、能力の向上という効果があると説明されています。
難しくなるので詳しい説明は省略しますが、詳しく知りたい方は、以下のページや、『脳が冴える勉強法』〔築山節著(2012). NHK出版書〕を参照してください。
このように、一つの教材に徹底的に取り組む学習方法は、科学的にも学習効果の高い方法だと言えます。そして2のところで述べたように、徹底的に取り組む教材としては、過去問が最適だと考えられます。
メリット③ 教材に悩む必要なし!誰でもすぐにできる
「過去問勉強法」は、誰にでも、すぐに、手軽に始めることができる勉強方法です。
ちまたには非常にたくさんの問題集や参考書が出版されていて、いざ勉強しようと思っても、どの教材を使えばよいか、分からなくなってしまいますね。
しかし「過去問勉強法」なら、使う問題集は過去問ですから、教材に悩む必要はありません。
また過去問はインタネットから入手できることも多いですし、書店で購入したり、同級生や知人から入手することもでき、入手も比較的簡単です。
このように「過去問勉強法」は、教材に悩むことなく、誰でもすぐに始めることができる勉強方法だといえます。
受験に効く勉強の仕方 まとめ
このように「過去問勉強法」は、
- 重要な20%を見抜ける
- 学習効果の高い「反復学習」が取り入れられる
- 教材に悩む必要なく、すぐにできる
というメリットがあり、学校の定期試験や受験対策にとても役立つ勉強の仕方だといえるでしょう。
もちろん、人によって合う勉強法、合わない勉強法はありますよね。
ただ、もしお子さんを試験に合格させたいけれど、どんな勉強をさせたらよいか分からないという方、また、ご自身が資格試験の勉強を効率的にしたいという方は、ぜひ一度「過去問勉強法」をお試しください。
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