哲学の父
4月27日は哲学の日。
哲学の父といわれるのは、誰でしょうか?
はい、ギリシャの哲学者・ソクラテスです。
ソクラテスの妻は悪妻で有名でした。
ソクラテスは、「結婚して、いい女房にぶつかれば幸福になれるし、悪い女房なら哲学者になれる」と語っていたそうです。さすが、哲学者! ものの見方が違いますね。
夫婦、家族、友人、仕事など、人間関係でぶつかることがあっても、ちょっとものの見方を変えると、解決できることもあるようです。
そんなイソップ物語の一話を見つけました。
木村耕一さんの意訳でどうぞ。
ライオンとイノシシの大ゲンカ
夏の暑い日のことです。
ライオンとイノシシが、小さな泉へやってきました。
2頭とも、喉が、カラカラに渇いています。
どちらが先に水を飲むかで、言い争いになってしまいました。
お互いに譲ろうとしません。
やがて、大ゲンカになり、激しい格闘が始まりました。
戦いの合間に、ふと、後ろを振り向くと、なんと、ハゲタカが集まっているではありませんか。
どちらか倒れたほうを食べようと、待ち構えているのです。
そこで、ライオンとイノシシは、考えました。
「俺たち、ハゲタカの餌食になるくらいなら、仲良くしたほうがいいぜ」
考え方を少し変えると、殺し合うほど激しいケンカをしている相手とも、仲直りできるのです。
ものの見方をちょっと変えると、小さな泉でも、お互いに、水を飲むことができるのです。
人間関係にも、嫌なことが、よくあります。
人生には、困難にぶつかることが、何度もあります。
そんな時、ちょっと離れたところから、自分を見つめてみてはどうでしょうか。
ものの見方、考え方を変えると、新しい風が吹いてきます。
(『月刊なぜ生きる』 令和元年7月号「イソップ物語 人生にこんな場面ありませんか?」 文 木村耕一 絵 黒澤葵 より)
ちょっと離れたところから
木村耕一さん、ありがとうございました。
腹が立った時に、目の前の相手しか見えないと、余計に怒りの炎が燃えてきて、苦しくなります。そんな時、ちょっと離れたところから自分を見つめてみると、なるほど、冷静になれますね。
イソップ物語は、生きるヒントが散りばめられているから、長く読み継がれているのですね。