健康に大きく影響するのは、食事・睡眠・運動、そして……
毎日を健康に、生き生きと過ごすために大切なことは何でしょうか。
医師がすすめる、健康のための三大要素は「食事」「睡眠」「運動」です。
食事は、栄養のバランスを考えて、一日3食、腹八分目を目安に取りましょう。
睡眠は、疲れを取るだけでなく、免疫力や記憶力にも関係があります。
睡眠時間は、個人差がありますが、一般的には、7時間~8時間が理想と言われます。
運動は、心臓や筋肉を強くし、骨や脳の老化を防ぎます。
自分の体力や健康状態に合わせて、無理をしすぎないことがコツです。
このように、健康に生き生きと過ごすためには、食事、睡眠、運動が大切なことは、さまざまな健康本やテレビ番組でも紹介されていることですし、誰もが知られるところだと思います。
しかし、日頃から心掛けてはいても、なかなか「一日7時間~8時間の睡眠はとれない」「運動をする機会がない」「そもそも食事を作る気力がわかない……」ということもあるかもしれません。
実は、これら三大要素の基本である健康に、大きな影響を与えるものが、意外なところにあるのです。
それは、ハッキリとした「生きる目的」を持つことです。
「目的」には、こんな驚くべき効果が!
次のような、興味深い研究があります。
「生きる目的」を明確に持っている人を6点、どこに向かって生きているのか分からず、行き当たりばったりで過ごしている人を1点としましょう。
ミシガン大学のヴィクター・J・ストレッチャー教授は、数千人にこの点数を聞き、「生きる目的」と「健康状態」との関係を調査しています。
その結果明らかになったのが、人生の目的を明確に持っていればいるほど、私たちは健康になり、医療費も大幅に節約できる、ということでした。
ストレッチャー教授の研究によると、点数が1点上がるごとに、心臓発作のリスクが27%、脳卒中のリスクが22%、入院の日数が17%減るそうです。
さらに、友達が増える、よく眠れる、リラックスできる、などの副次的な効果も見込めました。
(『月刊なぜ生きる』令和5年12月号より引用)
「この子は、必ず死ななければならない」
実は元々、公衆衛生の研究者であるストレッチャー教授が、「生きる目的」の研究を始めたのは、娘・ジュリアの死がきっかけでした。
ストレッチャー教授の次女、ジュリアは、生後6カ月の頃、心臓の病気で、移植が必要な状態になりました。
ストレッチャー夫妻と長女の三人は、ジュリアのことで連日、話し合ったそうです。
いつ爆発するか分からない爆弾を抱えている子どもを、どうすれば幸せにできるのか。
動物園や遊園地、旅行に連れて行ったところで、親としても生きた心地がしないに違いありません。
死と隣り合わせのジュリアが幸せに生きるためには、本人も家族も、血のにじむような苦労をしなければならないのです。
その中、二度の心臓移植をなんとか乗り越えた彼女は、高校を卒業し、お世話になった病院に恩返しをするため、看護師を目指して、大学に進学します。
しかし、19歳になったある日、旅行先で突然の心臓発作に倒れ、帰らぬ人となってしまいました。
この子は、必ず死ななければならない。
ストレッチャー一家の最も恐れていたことが、現実となった瞬間でした。
(参考文献:『目的の力 幸せに死ぬための「生き甲斐」の科学』ヴィクター・J ・ストレッチャー (著)、松本 剛史 (翻訳)、ハーパーコリンズ・ ジャパン)
生きている今、何をするべきか
娘の死をきっかけとして、ストレッチャー教授は、「生きる目的」というテーマと真剣に向き合い、研究を始めました。
「私たちは、一体何のために生まれてきたのか」
「苦しくとも、なぜ生きる」
この問題は、いつ死ぬかわからない心臓の病気を抱えたジュリアや、そんな子どもを持った親にだけ関係のあることでしょうか。
病気の有無にかかわらず、どんなに健康であっても、私達は、生まれたら必ず、死んでいかなければなりません。
ならば、限られた人生で、何をすれば、後悔ない一生になるのか。
これこそ、すべての人が、向き合わなければならない問いではないでしょうか。
生きる目的がハッキリすれば、心から充実した人生となり、健康で長生きするための力が湧いてくるのです。
この年末、ぜひ読んでもらいたい本
今年も残すところ、あと2週間となりました。
何かと慌ただしいこの季節ですが、1年間の締めくくりに、少し立ち止まり、ゆっくりと人生を振り返る時間を持ちたいものです。
今年7月に発刊した新刊『人生の目的』には、「涙が出ました」「私の心を分かってくれた」「今後の支えにしたい」と喜びの声が続々と集まっています。
発売から4カ月で、すでに7万部を突破。今、最もおすすめの一冊です。
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