【メッセージ】
1日にひとつ、良い学びを
甲斐国(現在の山梨県)の戦国大名。敵の陣地に突如として現れては急襲を仕掛ける戦法から「甲斐の虎」の異名で呼ばれた。卓越した軍事力と政治手腕で領国を拡大し、川中島の戦いで上杉謙信と激突するなど、名将として知られる。家臣との対話を大切にし、夜なべで家臣の意見に耳を傾けることもあったという。
エピソード
「人を木に例えるならば、学問は、その枝葉にあたる。枝葉がよく茂った立派な木になるためには、大いに学問をしなければならない」
戦国時代、甲斐の国で名君として知られた武田信玄は、家臣たちとの語らいの中で、このように学びの大切さを説いたといいます。
では、どのような心持ちで日々の学びと向き合えばよいのでしょうか。
信玄は、こう語っています。
「なにも書物を読むことだけが学問ではない。それぞれの道をきわめることを学問という。
自分より優れている人に近づき、話を聞くのもよい。
一日に、最低一つは学ぶように心がけなさい。
そうすれば、一ヵ月で三十カ条学んだことになる。
一年たてば三百六十余りも身についたことになる。
去年の自分よりも、今年の自分のほうが、はるかに向上しているはずだ。
頭を下げて、人の良いところを学び取るのは、少しも恥ずかしいことではない」
戦乱の世で数々の勝利を収めた信玄が、若い頃から大切にしてきた心得なのでしょう。
ひとりひとりの「人生」という木に、どれだけ美しい枝葉を育むことができるでしょうか?
それは、日々の小さな気づきの積み重ねによって、自然と育まれていくのかもしれません。
今日も、暮らしの中で出会う学びを、心に留めてみませんか。
参考文献: